- |
| ss-01
■Prologue■
−
Is it satisfaction now?
We were needed. Therefore, we were born.
Cannot make a living without order. Even if it is falsehood.
Those who had power too much. Those who destroy Order.
And...... The both.
Which is really right......
We have the right to know and duty.
System all green.
−
命を守るには金が要る。
傭兵と言う立場に身を置く者で有れば尚更に。
命に金を掛けなかった事を、パイロットは後悔するつもりはなかった。
危険は承知だった。
リスクは承知で“賭け”に出た。
今迄もそうして来た。
ただ、その賭けに負けただけだ。
たった一度だけ・・・・
彼は、機体に充分な装備を施していなかった。
・・・いや、
装備は充分だった。通常のミッションならば。
敵勢力にACが居た。それが誤算だった。
−−−−−
攻撃が自機を叩く度に、嫌な音が鳴る。
実体弾が機体に当たる。
振動と音が重なる。
装甲が歪む。
メインモニタにノイズが走る。
被弾 −Damage−
レーザーブレードが機体を焼く音。何かがショートする音。
−しかし、共に実際の“音”ではない。−
その音を、コンピュータが正確に模す。
警告音がコクピットに響く。
被弾箇所がモニタに表示される。
被弾 −Damage−
そして、機体の重心が落ちた。
各部から火花が散り、警告音が鳴り響く。
辛うじて生きているモニタは、重武装型のACを映していた。
赤く光る単眼が自機を見下し、突き付けられた銃口が値踏みする様にユラリと動く。
−
MT(マッスル・トレーサー)を武装化し、コア構想を機体に取り入れた"ARMORED CORE"。
この新たなMTは、兵器体型全体に対し急激なパラダイム・シフトを起こさせる程の発展を見せた。
−
"全てを叩き潰す者"、そう呼ばれていた。
最もレイヴンらしい男の乗る機体。
左肩に描かれたエンブレムが、パイロットの目にとまった。
見覚えのあるエンブレム。
『もう少し、器用に生きてりゃな。』
汎用チャンネルで通信が入った刹那、目の前の黒い −そして丸い− 空間から、鈍い油圧ポンプの様な音と共に、
巨大な金属の塊が撃ち出された。
−
『ターゲット、排除完了。・・・・・・クズが。』
−第一話 了−
<Back / Next>
Copyright 2003- | 霧 鴉(kirigarasu) ネーベルk(nebel-k) |
All rights reserved. |