>> 小話。 「仕返し」         「お姫様と下僕」 番外編?












「ふ・・ぅ」



二人で揺れる波の中。
何度も重ねられる唇から漏れるのは女の甘い吐息。
指先で女の裸身をなぞりながら首筋を這う男の唇が鎖骨に痕を残すように咬み付いた。



「たまには、あーゆー『遊び』も楽しいだろ?」



耳元で意地悪に囁かれた男の声に、ルキアは熱で染まった大きな瞳を向ける。



「・・この、詐欺・・っあ!ふぁ!」
「なんだって?」
「っん、ぁ! 莫迦っ!やめ、・・ひやあっ!」



ルキアが抗議の声を上げる前に首筋から降りてきた男の唇が胸元を這い回る。
主張を続ける突起を指先で弾くと女の身体が大きく揺れた。
先程の余韻もあってか、軽く甘咬みするだけでも女は敏感に反応し声を上げた。



脇腹をなぞるように動いていた掌が肢を割って奥へと進む。
十分に潤った場所を軽く撫でると、声と共に女の身体が反り返った。



「っ・・あっ・・」
「やめろと言うわりには・・・十分、いい反応してンだけど?」



指先をくいっと動かすと溢れる蜜を掬うように撫で上げる。



「ゃぁん!」



揺れる女の背中に掌を添え、横たわる身体を起こした。
息を荒げながらぺたりと座り込む女の中に指を入れ込む。
瞬時に跳ね上がった身体を抱きとめ、空いている掌で支えると肩口に唇を落とした。
ゆるりと指先を動かすと小さく開いた唇から吐息が零れ落ちて頬が染まる。



「ぁ・・っは・・」



もう抵抗する言葉もなくなり、女は男に身を委ねた。
何度も送り込まれる熱に身体を震わせ高い声を上げる。



「・・や・・・っ・・んあぁ」



男の指で達する直前に指を抜かれ、息の上がったルキアは崩れるように恋次の胸に額を押し当てた。


女の腰を両手で掴むと持ち上げるように膝を付かせ自分の上に乗せる。
下から突き上げるように腰を上げると女の中に己を入れ込んだ。
先程とは違う感覚に女が身体を仰け反らせて短い悲鳴を上げる。
両手で抱きとめながら腰を動かすと女が肩口に咬み付いてきた。



「っう!・・っんん!・・」



漏れる声を抑えるように女が唸る。
恋次は女の髪を梳きながら腰を動かし、暫くして二人は二度目の絶頂に達したのだった・・・。























二度目の「お仕置き」が終わった後。
ルキアは白いシーツを手繰り寄せると身体にくるりと巻き付けた。
そして、掛布団から上半身を覗かせて枕に突っ伏していた恋次の頭を、べちん、と叩いた。



「てっ!」



眉間に皺を寄せた恋次が枕から顔を上げルキアを見上げる。



「この野蛮男!」
「あ?」



ワケがわからないといった風に恋次は顔を顰めた。
ルキアは身体に巻きつけたシーツから腕を伸ばすと、もう一度恋次の頭を叩く。



「一度までなら未だしも、二度もあんな・・・!」
「感度上がってよかったろ?」
「っ!」



顔を朱に染めて抗議してくるルキアのパンチをよけながら恋次は身体を起こした。
指先で頬を掻くと「オレはまだイケるんだけど・・」とへらりと笑う。



「莫迦!」



恋次の顔面目掛けてルキアが拳を突き出した。



「ごふっ!」



拳が命中した頬を押さえて恋次が唸る。



「なんだよ。 大体テメーが最初に『お願い』したんだぜ?」
「うっ! あ、あれは貴様が・・・!」
「オレは『命じられた』だけなんだけどなあ?」
「・・・意地悪なヤツだな・・・」



上目でルキアに小さく睨まれた男は口元に笑みを浮かべる。
両手を伸ばし女を引き寄せると額に唇を落とした。



「でも・・テメーが嫌がることはしてるつもりねーぞ?」
「・・・それは貴様の考えだろう?」
「な?! なんだよ? そんなに厭だったのか?!」



焦ったような恋次の声にルキアは俯きながら小さな笑みを零した。




  よし、此処はひとつ、態と泣いて見せて少し意地悪でもしてやろうか・・・。




そんな事を考えながらルキアは残り少なくなった逢瀬の時間を楽しんでいた・・・。








FIN
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ふふふ。
頂いちゃいました。
「お姫様と下僕」の続きです。
らぶらぶです。
えっちぃです。
幸せですーv

ユメさんのえっちシーンは、すごく綺麗なんですよねv
艶っぽいです、とても勉強になります!

この度は本当にありがとうございました!

        司城さくら