「で、隊長。どうしますか。出直します?」
「なんで俺が阿散井のラブコメ目撃したからってわざわざ出直さなくちゃなんねぇんだよ」
「実は結構羨ましいくせに」
「………なんか言ったか、松本」
「いいえぇ、何もー?」
「………………お前、今日残業決定な。執務室に積んであるあの紙っ切れ全部片付けるまで、てめぇの部屋に帰れると思うなよ」
「隊長。あれ、ゆうに三日分はありましたよ」
「じゃ、三日帰れねぇって事だろ。判りやすくていいじゃねぇか」
「過度な労働は、まともな思考を奪うもんです」
「どーせ、日頃からまともには遠いんだからいいんじゃねぇの?………それに、俺は忙しいくらいのが丁度いい」
今は、余計に。
目の前で、互いを抱き締め合い、別々にもって生まれた二つの身体の距離をゼロにする、そんな二人から顔を背け、日番谷は吹き抜けた風の行く先へと視線を投げた。
その先に、彼女は今も眠っている。
今も昔も、共にあり続けた幼馴染。一組は想いを繋げ合い、もう一組は離れ離れ、そしてもう一組は………届かぬ願いに想いを残す。なぜ、こんなにもそれぞれに違うのだろう。
誰もが、願うのは、唯一つだけなのに。
ただ、君がいつも笑顔であるように……と。
「白と黒の狭間」のRINKOさまから頂きました!
BBSに書き込んでくださったのですが、このまま消えてしまうなんて私が許しませんっ!!
許可を頂いてアップさせていただきましたv
三組の幼馴染達が違う状況にあることを、こんなにさらりと切なく綺麗に書いてしまうRINKOさんは本当にもうすごいとしか言い様がありません、尊敬いたします。
ちなみにRINKOさんは私の大好きな方です、初めてラブコールを送って…3年近くになりますか。
その時の私の印象を、後にRINKOさんは「未だかつてないラブコールだった」と仰ってました…(笑)
そしてRINKOさんがBLEACHを読み始めたために、私も読み始めたのでした(笑)筋金入りのファンです(笑)
ありがとうございました、RINKOさま!
私、ずっとついて行きますっ!!