「賀正!!」
「何だいきなり」
「いや新年も大分過ぎたけどよ、一応皆様に年頭の挨拶をだな」
「まあそうだな。明けましておめでとう。いつも来てくれてありがとう」
「さて、だ。俺達が今、ここ裏日記にいる理由がわかるか?」
「……私は出来ればこんな場所に居たくはないのだがな」
「そおかあ?そんな筈ねーけどな」
「どういう意味だ?」
「いや、なんだかんだ言ってお前も結構裏を楽しんでるみたいだからよ?」
「なっ……」
「実はお前、裏の場所好きなんじゃねーかな、って思ってよ」
「(激怒)」
「だろ?」
「帰る」
「あ?」
「とてつもなく不愉快だ!!もう帰る!!」
「何怒ってんだよ?」
「私はいつもお前に振り回されているだけだ!楽しんでる訳がないだろう、この莫迦!!」
「あー、まあそーゆー事にしといてやるよ」
「何だ貴様、その言い方は!!」
「はいはい、ルキアさんは特にえっちは好きじゃないんですよねー」
「そうだぞ」
「はい、わかりまーしーた。で、話は戻って、俺達が今ここ裏日記にいる理由だけどよ」
「うむ」
「表の日記でだな、バター犬……こら待て何処へ行く気だルキア」
「帰る!帰るぞ!!私の世界にそんな淫らな言葉は存在しない!」
「ほー、ルキアさんはバター犬が何かをご存知ですかー。さすがえっちは嫌いなだけありますねー、ふーん」
「うるさい、とりかく私は帰る!」
「いやいやそうはさせませんよ」
「こら莫迦、離せ恋次!!」
「せっかく正月だしよ、いつも来てくださってる皆様の為に一肌脱げよ」
「やめろ莫迦!こ、こら、脱がすな!」
「いや言葉通りに脱いでもらわないと先に進めねえから」
「やだやだやだ!」
「で、だ。バター犬とは何ぞや、という疑問の声が多数あってだな、その皆様の問いに俺たちが身体を張ってお答えしようかと」
「いやだ―――っ!!莫迦変態助平!!」
「そうだけど何か?」
「開き直るな―――っ、え、や、なに!?」
「えー、バターは俺の好みじゃないので蜂蜜を使用するから」
「ベタベタする―――っ!!」
「思えば去年、亞兎の日々泡沫絵のお題『ぬる』でもお前に蜂蜜塗ったっけなあ」
「一度やれば充分だろう、この莫迦っ!あ、……ゃっ……」
「と、まずはこの様に蜂蜜を全身に塗ります。性感帯には入念に。ホントはご主人様が自発的に塗るものなのですが、ルキアさんは自分からするのは嫌だそうですので、本日はルキア様の飼い犬であるわたくし阿散井恋次が替わって塗らせていただきました。そう、俺は犬なのでよろしく」
「ふざけるな恋次!……あ、……っ」
「で、飼い主の身体からいい匂いが!!と飼い犬である俺はご主人様に飛び掛る」
「うわっ……重い重い重い―――っ!!」
「おや、何だこれ?と犬の俺はご主人様の身体を舐める、と」
「あ……っ!!」
「ぺろり。」
「やんっ……」
「うわ、美味ぇ!という訳で更に舐めます。ぺろっ」
「ひうっ」
「丹念に念入りに舐めます」
「……っっ」
「微にいり細にいり」
「……んんっ」
「つまりこれがバター犬という訳だ。女性の自慰行為に犬を使う、と。いやしかし本気でやってる女性はいないだろ、多分男性向け創作の中から生まれたんじゃねーの?マジでやってる奴いたら引くぞ俺は。大体犬が可哀想だろーが。本気でとるなよ?実際やってみようなんて思う奴とはお友達になりたくねーぞ俺は。犬をそんなことに使うなよ?で、まあ元はこんな感じなんだけどよ、ここから発展して、犬じゃなくても『相手の喜ぶ事を熱心にやりつつ自分も満足する』人間をバター犬と呼ぶこともある、と。解ったか?知らなかったキミタチ」
「……も、いいだろう……いい加減やめてくれ……」
「いやこれから本番。年賀だから」
「………帰る帰る帰る――――っ!!!」
「はい、続きは 『honey so sweet!』を読んでくれよなー」
「嫌だ莫迦!もう帰るったら帰る!!」
「はいはい」
「触るな、恋次の莫迦ああああっ」









2006年お正月に書いたもの。表日記で「バター犬」について書いたところ、質問が何件かありましたので、戌吊夫婦に解説していただきました。
もし何か知りたい単語がありましたら、拍手でお気軽にどうぞ。戌吊夫婦がお答えします(笑)身体を張って(笑)