午前3時。朽木家の娘が俺の部屋に訪れた。俺に抱かれる為に。
「たやすく罠に落ちるものだな、阿散井恋次」 事を終えたばかりの、まだ上気する肌は汗を光らせ、 「朽木家を脅かすほどの巨大な組織は、 「まあ兄弟もいねえし、そうだな」 「では死んでもらう」 「……ああ、そう」 「…………………」 なかなか引き金を引かないルキアの銃は、小さく震えてるように見えた。 カチリ。 俺の歯が銃口に当たり無機質な音をたてた。 「はやく引けよ、撃ち方がワカラナイとか言うなよ」 ルキアの爪から、血の雫が僅かに零れた為に、 「…なぜ返り討ちにしない!」 ルキアの大きな瞳から涙が決壊して、とめどなく流れた。 「それが本当の、お前の狙い?」 「…なぜ、お前の手で殺してくれない」 ルキアは子供のように嗚咽を繰り返すばかりだった。 |