実に楽しいお散歩の本が出版されました

 「東京『路地裏』ブラ歩き」 岡本哲志 著 2014年6月26日 講談社発行 1,600円+税



 人はある程度の狭さが居心地よいようです。農耕民族で草食動物系の日本人は、余計にそうなのでしょうか。路地、と聞くと、安心感や何かホッとする心地よさを覚えます。原宿の竹下通りや渋谷のスペイン坂が昭和通りのような大通りでしたら、今の賑わいはないでしょう。

 本誌は東京の路地を実際に歩いて紹介するものです。著者の岡本哲志さんは、都市形成史が専門の法政大学の先生で、NHKの番組「ブラタモリ」でたびたびガイドを務められております。この本を片手に散歩すれば、よく知っている街の全く違った、思いがけない姿を見つけることが出来ます。
 本誌の中でも、銀座はかなりのページが割かれています。銀座には大変路地が多いことはよく知られています。数寄屋橋から昭和通りまで、銀座を東西に横切って、全く大通りを通らず路地だけで歩くことが出来る、と言われているほどです。
 ルパンの前の路地もその内の1つとして紹介されました。この路地は、「鳥ぎん」の路地、と呼ばれてきました。この路地も、昔はルパンの向かい側にも、クラブがありお寿司やさんがあり天ぷら屋さんもあったのですが、今はすっかりビルの裏口だけになってしまいました。残念なことです。