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2010年2月、TBSが5人の作家の短編作品を脚色し、「BUNGO 日本文学シネマ」と言うシリーズで放映しました。
そのラインアップは次の通りです。
・太宰治「黄金風景」
・芥川龍之介「魔術」
・梶井基次郎「檸檬」
・谷崎潤一郎「富美子の足」
・森鴎外「高瀬舟」
・太宰治「グッド・バイ」
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この中で「グッド・バイ」のシーン2つがルパンで撮影されました。
太宰由縁の店で是非、と監督の篠原哲雄さんが御希望なさったのだそうです。
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主演は山崎まさよしさんと水川あさみさん。
30分の時間枠で、実質22〜3分のコンパクトな引き締まったドラマが展開されておりました。
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「よし、名案」
「なんだよ」
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「すごい美人を見つけてくるんだ」
「すごい美人?」
「ああ。見つけたら事情を話して、お前の女房って形になってもらう。で、その美人を連れて女たち一人一人に会いにいく。さぁどうだ?皆黙って引き下がる」
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「くだらない」
「あぁおいっ」
「おやっさん、御愛想」
「くだらないとはなんだよ」
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「あの女生意気だ」
「いいじゃねえか。お蔭で別れられたんだから」
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「1万だよ。たった2回会っただけで僕は1万も奢っている」
「だったら今度はその女に奢らせてやれよ」
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「あいつ……例え殺されたって1円すら払わんだろうよ」
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「まぁ落ち着けって。じゃあどうする?また別の美人探すか?」
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「……いや…………あの女のままでいこう」
(このシーンで後ろの壁に掛っているのは、1929年に藤田嗣治画伯がルパンで描いて下さった、その当時のテーブルの上のスケッチです。)
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